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  • 極限の軽さと強さを追求したいが、ハンドレイアップ方式では限界…

    鉄製ドアに比べて40%以上の軽量化と強度を実現した、注目の最新技術とは

    自動車OEM X社 ドア設計部

背景

高級スポーツカー市場は、パフォーマンス向上する為に軽量化への要求が年々高まっている。自動車OEMのX社は、顧客に最高の走行体験を提供するため、極限の軽さと強さを兼ね備えたドア開発という課題に挑んでいた。しかし、ドア設計部はいくつかの壁にぶつかっていた。

課題

高級スポーツカーのドアは、軽量であると同時に高い強度を保たなければならず…

極限の軽量化を追求するのであれば、連続炭素繊維複合材料の採用が不可欠でした。しかし、当時のX社のドア設計部が直面していた最大の壁は、その製造プロセスにありました。

従来のハンドレイアップ方式は、製造工程が手作業に大きく依存していました。この方法では、作業員がマット材を金型に一層ずつ所定の厚さまで積層していき、オートクレーブで硬化させるという手間のかかるプロセスを経る必要があります。その結果、一日に生産できるドアの枚数はわずかで、さらなる生産量を確保するには人員を増やすしかありませんでした。しかし、これは効率的な解決策とは言えず、コストが膨らむという別の課題も生じていたのです。

担当F氏はこう振り返ります。
「製品としての完成度は高いのですが、生産効率が非常に低いのがネックでした。さらに、手作業に頼る以上、作業員の熟練度や人数に左右されるため、安定した供給体制を構築することが難しかったのです」

加えて、軽量化の追求には、ただ素材を薄くしたり軽くしたりするだけでは不十分でした。高級スポーツカーのドアは、軽量であると同時に高い強度を保たなければならず、安全性や耐久性を損なわないバランスが求められていたのです。この相反する条件を両立する方法を見つけるのは簡単ではありませんでした。

「ドアは車体の重要な構造部品です。軽くすることで走行性能を向上させる一方で、衝突時の安全性を考え車体の剛性を確保する必要があります。この2つの条件を満たすための材料や技術が見つからず、チーム内でも試行錯誤が続いていました」(F氏)

高級スポーツカー市場では、軽量化技術がブランドの評価に直結するため、先行技術を導入しない限り競争力を維持することは難しい状況だといえます。このような背景の中、F氏らドア設計部のメンバーは、効率的かつ革新的な解決策を求めて情報収集を進めることにしました。
課題のポイント
  1. ハンドレイアップ方式は、完成度は高いが生産効率が非常に低いのがネックだった
  2. 作業員の熟練度や人数に左右されるため、安定した供給体制を構築することが難しかった
  3. 走行性能を向上させる一方で、衝突時の安全性や車体の剛性を確保する必要があった
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